【完】ラブ☆パワー全開
「……綾さん?」
「何!? 何からすればいい?」
名前を呼ばれ勢いよく顔を上げたあたしを見て、仁はまた笑い出した。
「え? 仁、どうして笑ってるの?」
全く理解出来ないあたしに、
「俺、綾さんの考えてる事、めっちゃわかるかも」
なんて、また意味不明。
「その妄想してる事は、全て却下ね?」
え、何、あたし声に出したっけ?
えぇぇぇぇ???
あんな事や、こんな事を口に出してたの!?
はっ、恥ずかしいっ!
有り得ないっ!
頬を両手で押さえ、首を振る。
「あー、何か勘違いしてるみたいやけど、今は説明してる余裕ないかも。
綾は……いつも通りにしててな?」
ふぇ?
いつも通り?
勘違い?