【完】ラブ☆パワー全開
髪に仁の長い指が絡まり、引き寄せられる。
優しい優しいキスを繰り返した後に、激しく絡まる。
それだけで、感じてしまう、あたしって。
まだ、お昼前でカーテンをしていても、明かりの入る部屋。
たまに冷静に、こんな時間から……
なんて思っても、仁に触れられる度に、仁しか見えなくなる。
長く深いキスを交わし、離れた唇。
額と額が合わさり、
「綾、今日…積極的」
なんてニヤッと笑うから。
「えっ……そんな事…ないと…思う」
語尾が小さくなるって事は、認めたって事なんじゃ?
なんて思ったんだけど、笑って誤魔化してみる。
「ふーん」
悪戯な笑みを零す仁に、
「嫌いになっちゃう? 引いちゃう?」
って素直に聞いてみたんだ。