【完】ラブ☆パワー全開
「山北、ダメダメ。コイツ自分の顔に気付いてないから」
さっきまで
隣の女の子の手を触ってた中山君にまで聞こえたのか、
横から口を出してきた。
「あたしの顔が何?」
飲んでるせいもあり、
ちょっと不機嫌になりながら2人を睨らむ。
何よ「顔に気づいてない」って?
もう一度言われた言葉を思い出し、
更にムッとしてしまう。
「悪い意味じゃないって」
中山君のフォローも、
逆にムカツク。
あたしだって千恵みたいに、
小柄な可愛い系になりたかったよーだ!
フンッ。
あ~。
帰りた~い。
仁に会いた~い。
飲めば楽しい気分になれて、
悩んでる事とか忘れれるって思ったのに気分は真逆。
どんどん凹むし、落ちていく一方。
山北さんが話かけてくるのも右から左。
興味ないし……敢えて言うなら、
この合コン早く終わって欲しい。