【完】ラブ☆パワー全開
「年下の彼の事で荒れてるんだ」
ニヤッと笑う山北さんの、
「笑顔が気持ち悪い」
あ、心の声が出てしまった。
あたしは、シマッタ。そんな顔を思わず見せてしまう。
「ぶっ! はっきり言うねぇ」
酷い事を言われたのに、
クスクスと笑うだけ。
「山北さんって……Mですか?」
「は? 俺が? さぁ、どうだろね」
……この人の真意が全く読めない。
別に読めなくていいんだけど、変な人。
あたしの中の山北さんの印象はコレ。
そういえば、今日のお昼も
『諦めたときは言ってね、俺はいつでもあけておくから』
とか言ってたし。
相当、女慣れしてんだろな。
すると突然、マイクを握った千恵からの
「綾乃、延長してー♪」
ってエコーを響かせた声。
は、延長~~~?
帰りたいのにぃぃぃ!