約束【短編】
拓哉side
ぱたん、読んでいた本を閉じた
・・・今回のも外れだ
全く面白くなかった
はぁ、とため息をつきながら
時計を見た
そして、はたと、気づく
・・・・・あれ?
時間は午後11時を過ぎていた
実羽が帰ってきたら風呂に入ろう、
と読書を打ち切る時間の目安を
決めて、これを読んでいたはずなのに
気が付けば一冊読み終えてしまって、
少し出かけてくると言った実羽は
まだ帰ってきていない
・・・確か、
彼女が出掛けたのは8時ころだ
もう3時間も経っている