約束【短編】
「・・・・・・」

あんなに愚痴を聞かされてた時の
方が今よりずっと幸せだったんだな、
なんて
今更懐かしんだって
あの頃に戻れるわけじゃない

私は拓哉から目をそらして
黙々と箸を進めた

重苦しい沈黙の中。何とか夕飯を
終えて、拓哉はお風呂に直行した。

・・結局、呼びかけた時も彼の視線は
おかずから外されることはなかった。

・・私、目の前にいるのに

あの態度は、私に関心がない、としか
言えないだろう。

関心がない
無関心

つまりそれは、関わろうと思はない
知りたいと思はない

・・・平たく言えば、どうでもいい

「どうでもいいか・・・はぁ。」
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