約束【短編】
実羽side
「・・・・・・・・・・・」
あれからどの位経ったんだろう
さっきまで冷たかった風は、
いつの間にか心地よいものへ
変わっていた
サワサワ、と微風が吹く度に、
上から雪のような花びらが降ってくる
私は木の下に座ったまま、ただぼーっと、
その光景を眺めていた
・・・本当に綺麗
多分、この桜の下になら、何時間も
いられるような気がする
ふと、上を向くと溢れんばかりに
咲いている桜の合間から夜空が見えた