約束【短編】

実羽sideⅡ


『実羽』

優しい声と、温かい手の感触

2つとも間違いなく拓哉のもので
私はゆっくりと重たい瞼を上げた


その先にいたには、中学生の拓哉

学ランを着て、まだ幼さが残る顔で
私を見つめている

私がまだ、『拓哉さん』と呼んでいた
頃の拓哉だった


「---・・・」
中学生なのに大きな手は
私の頬に添えられてる


・・・何なんだろう
夢?


・・・きっと夢だろうな
だって拓哉がまだ中学生だから

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