HINEKURE~ヤマトノオロチの巻~
霞の肩にグサリとナイフが刺さる。
そのまま霞は倒れる。霞にトドメを刺そうとナイフを首に向ける。彩乃が電撃を放ち、そのナイフを弾き飛ばす。
死龍が目の所のハチマキを手ではぎ取って、
「冥死眼。」
と目を一瞬開く。彩乃の動きが止まる。
界龍が
「結界。」
と言う。翔龍が
「界龍は陰陽師の技が使える。貴様らはもう逃げられない。」
真が
「待って、翔龍!!そこの二人は見逃して欲しい!!変わりに私の首をあげるから。」

「くだらない。却下だ。ここでみんな殺せばいいだけだ。」
真が膝をつく。霞が死龍が新たに向けるナイフの刃を見つめる。
ナイフは、太陽の光をキレイに反射させる。
(………優輝。………優輝。……優輝。優輝。優輝。)
霞が
「助けなさいよ。優輝!!」
と霞が大声で叫ぶ!!
いきなり霞の目の前の空間が切裂かれる。中から白銀の光が漏れてくる。
切裂かれた空間から、真っ黒な黒い刀が飛び出て来て、死龍を吹き飛ばす。
そしてその空間から、ノソリと優輝が現れる。
「あぁ~、疲れた。なんだ??野獣??呼んだか??」
翔龍が
「……。」
優輝を見つめる。
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