HINEKURE～ヤマトノオロチの巻～

いつも体育は男女分かれてやっていた。
その日の体育はサッカーだった。
優輝はアクビをしながら、無気力に立っているだけだった。
（ねみぃ。）
前からドリブルしてくるヤツを適当にDFする。
いきなりボールを持っているヤツ（優輝はクラス全員の名前を覚えていない。）が
「お前霞ちゃんと付き合っているって本当か??」

「まぁ～、」
ボールを味方にパスする。優輝の方を見て
「ファンクラブのリーダーとして言うと、そうやって抜け駆けするのルール違反なんだよね。」
（ファンクラブのリーダー!?あぁ～、たしか豪か。）
「俺、ファンクラブに入ってないし。」
アクビが零れる。
「別れてくれない??君とは釣り合わないよ。もし断るなら、ファンクラブのみんなが敵になるよ。」

「勝手にすれば。」

それを聞いて、豪はまたサッカーに集中し始める。
優輝
『なんだ??アイツ??』
陽さん
『鈍すぎです。』
陰
『まぁ～いいじゃん。退屈しなそうだし。』

体育が終わり昼休み着替えて、トイレに入る。優輝が入ってすぐに男子がたくさん入って来る。
その大群の先頭には豪がいた。