君の魔法がとける瞬間(とき)


「ぷっ…………」



何だか、ホッとしたような。



嬉しいような。



笑えてきた。




あんなに悩んでたのに、碧空さんの一言で、
スッとどこかへ消えちゃった。



「…な!なに笑ってんだよ!泣いてたくせに!」




「だって…碧空さんが、私を引き止めてくれたから…!」


嬉しくて、おかしい。



何か、変な気分。


「引き止めなんかないだろ!?ただ、周りのやつらの事をちゃんと考えろって言ってんだ!」



「じゃあ…。
私、ここでもう少し、頑張ってもいいですか。
男だと嘘ついている事に…申し訳なくて。
辛かったんです…
でも、正直、皆さんと一緒にいれて凄い楽しくて。
もっと皆さんの役に立ちたいです」



これは私の正直な気持ちだった。







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