君の魔法がとける瞬間(とき)


「嫌だ。だるい」


きっぱりと碧空さんは言う。


「そ〜言うなよ。頼まれたんだ。今大人気のAIRISに歌を歌ってほしい。この前の番組を見て感動した。仲良しの会社の社長さんに頼まれちゃったんだもーん!歌を歌えば、お前たち…それに学園ももっと有名になるだろっ」




もーんって…
そんな。簡単に。


「歌を歌うって事は、僕たちは芸能人になるんですか。てゆーかもう芸能人?」


ひそかに、

いや。大分疑問に思っていたことを聞いてみる。




「君たちは、各大企業の御曹司だ。
立派な芸能人だろう!
今では君たちを知らない女子高生はいないぞ〜」



ニコッと笑う理事長。


「俺はいいよー。モテたいし!」



響さんは早くもやる気満々だった。



「じゃあ、俺もやってあげるっ!俺はベースできるし」



「俺はピアノにバイオリン、ギターにベースができますよ」



愛舞さん、陽斗さんが続く。





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