君の魔法がとける瞬間(とき)

「そんなことないよ！そんな風に見えてた？ごめんね」



素直に謝る私に、驚いたように首を振る美咲。



「いいのいいの！
だいたい、大人気のAIRISのメンバーと一緒のクラスってだけで凄いことだもん！」




「…そんなに、凄いのかな。僕の存在は」




「うん！最初は〜皆ユズに反対みたいな感じだったけど…。今見てよ！緊張するから女子はあんま話し掛けないっしょ？」



そう言われてみれば…、


私から話し掛けてもあんまり目を合わせくれない。



まだ嫌われてんだとばっかり思ってた…



「美咲は？緊張してくれないの？」



わざとらしく聞いてみる。


「すっ……するわけないじゃん！！」



そう言うと、美咲は走ってどこかへ行ってしまった。


美咲？


別に深い意味とかなかったけどな…



怒らせちゃったかな……




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