君の魔法がとける瞬間(とき)


「美咲、ここ分かる?」



「ごめんっ…分からない」


あれっ?どっか行っちゃった…。



最近美咲の様子がなんか変なんだよね。




前までは普通に話し掛けてくれたのに…



今は話し掛けると逃げるような……気のせいかな。





「どう思います?陽斗さん」


頼れる兄貴、陽斗さんに相談を持ち掛けてみる。



「お前な〜…。鈍いやつ。まぁ、気づかないよな」




「え?!何ですか?私、鈍いんですかね」




「うん。そりゃあもう。」


きっぱりと答える陽斗さん。


「そんなに?自覚ないです…」



「そこが鈍感」


そう言って笑う陽斗さん。






_
< 112 / 338 >

この作品をシェア

pagetop