君の魔法がとける瞬間(とき)


気づけば碧空さんも、楽しそうに笑ってた…



「あはははは…!」



初めてみた笑顔かも。




心臓の鼓動が、
少しずつ動き出してるのが分かった。




「佑月!」




「は、はいっ!」





「あんまりヘマばっかりするんじゃないぞ!
見てるこっちがヒヤヒヤするんだ」



さっきまでの碧空さんはどこかへやら…



「わかりましたぁ…」



「ほら。やるよ」



火がついてない最後の1本を私にくれた。



私が選んだ花火…。



「こいつを狙ってたんだろ。」



「…ありがとう…ございます」


その時の顔が眩しすぎて…私はあまり見ることが出来なかった。




花火のようにキラキラ光る、流れ星のように珍しいあなたを。







_
< 121 / 338 >

この作品をシェア

pagetop