君の魔法がとける瞬間(とき)
《part4》
心が熱い原因
陽斗さんに手を引っ張られて歩く。
「は、陽斗さん!
やっぱり大丈夫です!!
その前に私の家知らないですよねっ!?」
私はその手から逃れようとしていた。
だって…家が分かっちゃたら…いろいろ聞かれちゃうよ…。
急に立ち止まった陽斗さんは、今まで見たこともないような真剣な顔で…私の手を離さなかった。
「は…陽斗さん?」
「佑月…聞いてくれないか。俺は………」
真っすぐと私を見つめるその瞳に
私は反らす事が出来ない。
「佑月は、俺が送ってく。ハルは次授業だろ」
「…………………碧空」
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