君の魔法がとける瞬間(とき)


風邪はいっこうに良くならかった。


食欲も全然で…



飲み物しか喉を通らないといった感じ。



「ちゃんと食べないとダメよぉ…佑月ちゃん…」



里美さんは今にも泣きそうな顔をしている。



「はい…」


「何かあったらすぐ呼ぶのよ!?」



「はい…ありがとうございます」



里美さんがでていって、部屋には私一人。


早く学校行ってみんなに顔見せないと…
きっと心配してる。



それにしても…一人寂しいな。



お父さんとニ人暮らしだった頃、一人ぼっちなんて慣れっ子だったのに。



私、いつの間にか…みんなと一緒にいることが当たり前になってたんだ。




そう考えると、何だか涙が流れた。

お父さん、佑月幸せだよ…

お父さん、幸せ…?






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