君の魔法がとける瞬間(とき)



「無事か?」




「え…!」


部屋の入口には碧空さんが立っていた。


気づかなかった…

もしかして、泣いてるの見られた?




「いつからそこに?」



「いま。お前本当に風邪ひいたんだって?
お前馬鹿じゃないんだな。ハル達がすげぇ心配してるぞ」




「ひとつ屋根の下にいる碧空さんは…気づいてくれなかったんですね…」



少し、拗ねてみる。



「まぁな。
…しょうがないから。これ飲め。食え。」



碧空さんが取り出したものは、


生姜粥に生姜汁…
生姜のサプリメントに…


「生姜ばっかり………」




「ほら、あれだ!生姜が効くって言うだろ…」





「もしかして…私を心配して買ってきてくれたんですか??」






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