君の魔法がとける瞬間(とき)



「はぁ?そんな訳ないだろ!ハル達が持っていけって言うから…
とりあえず食べろ!
温めてくるからな!」



碧空さんは部屋を出て行って、2、3分で戻ってきた。

ホカホカの生姜粥を持って。



「うわぁ…生姜のいい香がします。
でも、あまり食欲が…」




「そんな事ばっか言ってるから、いつまでたっても良くならないんだ!口開けろ!」




無理矢理口を開けられ、お粥を流しこまれる。



「り…ふさあん…!あふいっ!」



碧空さんは一口一口丁寧に、お粥を食べさせてくれた。



「見てみろ、やれば出来る。これを飲め」


スポーツドリンクを飲んで、私はお粥を完食した。



「ありがとうございます…久しぶりにいっぱい食べました。」



「だろうな。後は…もう寝ろ。そしたら良くなる」



「はい…!」

私の体はお粥のようにホカホカしていて、
心もすごく温かくなっていた。






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