君の魔法がとける瞬間(とき)



碧空さんは、何にも覚えてない様子だった。




しきりに、誰?誰?と慌てている。





碧空さんにとって
「初恋」ってそんなもんなのかなぁ…。




「碧空!あたしだよ?華乃!」






「華…乃?
もしかして松本華乃?」




「やっと思い出してくれたかぁ!良かったぁ…。あたし、碧空に会いに日本に戻ってきたの!」





「なんで?」





「なんでって…。幼なじみだし。会いたかったから…」




「ふぅーん。まぁゆっくりしてけば」




ちょっと…碧空さん。


久しぶりに会いに来た初恋の相手にもこの態度…?



碧空さんってもしかして女の子に興味ないとか??



ん〜…疑問だ。



でも…興味ない様子を見ると、ちょっと嬉しい。


なんて、思ってしまう自分がいる…。






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