君の魔法がとける瞬間(とき)
「なんとかなる話じゃないだろ…!うち来るか?1日くらい先輩の家に来ることぐらい何てことないだろ?」
「陽斗さん…!そんな、悪いですよ」
すごく有り難いけど…
無理無理無理無理……!
陽斗さんの家に行くなんて…!ますます秘密がバレちゃうよ!!
それだけは避けなきゃ。
「うちはお前一人泊められないほど狭くないぞ!来いよっ」
「え、ちょっと待って下さい!!」
そんなぁぁああ…!!
必死の抵抗も虚しく、私は陽斗さん家の高級車に乗せられる。
「うわぁ…ひっろーい!」
「まぁな。」
お風呂、トイレ、冷房完備!それにキッチンにテレビ…!
これが、部屋?
まるで高級ホテルだよ…
さすが陽斗さん邸…。
碧空さん家に負けてない。
「本当に私が借りちゃっていいんですか?申し訳ないです…」
「いいよ。ここはお客用の部屋だし。自由に使って。母さんが美味しい料理作るって張り切ってる」
「本当ですか!お母様まで…!」
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