君の魔法がとける瞬間(とき)


「失礼します!」




「なんだ…お前もかよ」



「ええ!昨日はラーメン奢ってくれてありがとうございました」




「奢ってやったんじゃないぞ。今度返せよ」





「え!?そんな…!」




私が本気で焦った顔していると、碧空さんが、ふっと笑う。



「嘘だよ!俺様を誰だと思ってんだ。ラーメンくらいでケチくさい」




「もぉ…イジメないで下さい!」




「面白いもん。お前の反応」


最近、碧空さんよく笑ってくれるなぁ。




ギュッて心臓の奥を握られてるみたい。








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