君の魔法がとける瞬間(とき)
「お前、意外と走るの速いんだな。俺なんか冬だっていうのに汗だくだ」
「なぜ、ここが?」
「走ったんだよ。笑うなよ?途中、女の子に頑張って〜なんて言われたんだ。お前のせいだぞ」
コツン、とオデコに冷たい感覚。
「あ…アイス!私も走って暑かったんです。ありがとうございます」
「だろうと思ってな。半分ずつな」
そう言うと陽斗さんはアイスをパキッ折ってと半分にする。
「冬のアイスもなかなかいいですね!けどやっぱり…寒い〜!」
「分かる。俺も汗が冷えて寒い」
「あはは…!私はアイスの話をしてるんですよ」
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