君の魔法がとける瞬間(とき)


「やっぱお前には笑顔が似合う。そうやっていつも笑っていろ」




「…陽斗さん。私はいつも陽斗さんに助けられてばっかりです。本当に救われています…それなのに私は…ダメな弟で、すいません」



いつも助けてくれる陽斗さん。



あなたには感謝でいっぱいです…



でも大事なこと私はまだ隠したまんまで…




私が女の子だって分かったら…きっと陽斗さんは私から離れていっちゃいますね。




「私に何か、恩返しは出来ませんか?」





「恩返しか…そうだな」



陽斗さんは、私を見つめ、こう言った。





「俺の隣で笑っていろ。もう泣くな。俺が辛い」





………………陽斗さん…







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