君の魔法がとける瞬間(とき)


「はい…。すいません…!私出て行きますね。
バレてしまったからには、もうここにはいられないと思うし。
皆さんを傷つけるよりかは…私が出ていった方がいいんです!ずっと考えてましたから…!
それに何より、あなたのお荷物になりたくない」





自分で言ってて、涙が止まらなかった。



これまでの数ヶ月のこと…私にとっては宝物のような日々だったから…。




その宝物を……


私が傷つけちゃいけないわ…。





私は、碧空さんの話も聞かずに部屋から飛び出そうとした。




「ちょっと待て…!!」




「きゃっ…」





気がつけば私は……


碧空さんに抱きしめられていた。




ギュッと。




力強く………………。








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