君の魔法がとける瞬間(とき)


「ありがとう…ございます。その言葉だけで充分です。」




「何だよ、それ…」




「私やっぱりここを去ります。理事長にも事情を話します」




「佑月!頼むから…ここにいろ」



また、ギュッと抱きしめられる。




でも…私が女だと分かったら…

今まで私のことを男だと思って接してくれた



陽斗さん、愛舞さん、響さんをどれだけ傷つけるか…



そのことを考えると…私は怖いんです。



でも…!


やっぱり一緒にいたい。



もう少し…もう少しだけ、一緒にいたいです。




神様、許してくれますか?





「あたしは許さないよ」







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