君の魔法がとける瞬間(とき)
「あ〜〜〜〜
女ってやつは本当に分かんねぇ生き物だな。
さっきまでの争いはどうなったんだ?」
「碧空!」「碧空さん!」
私たちが話していると、碧空さんが突然現れた。
また全然気づかなかった。
碧空さんって…気配を消す天才?
「驚かさないでよ!ビックリしたじゃん!」
「驚いたのはこっちだ!佑月も戻ってこないから…取っ組み合いの喧嘩でもしてるのかと思った!」
碧空さんの慌てっぷりに、私と華乃は目を合わせて笑い合う。
「まったくやーねー!喧嘩なんかしたら肌に傷がついちゃうじゃん!
…それより、今までの事ごめんね。あたし馬鹿だったわ…。碧空を振り回してごめん!みんなにも、謝っといて」
「まさかお前の口からごめんなんて言葉が聞けるなんてな。生きててよかったよ」
「なによ、あたしより捻くれ者くせに」
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