君の魔法がとける瞬間(とき)


ぐいっと手を引っ張られ、思わず尻餅をついてしまった…



「いったぁ…何ですかぁ」




「おいドジ女。お前は俺の気持ちは全く無視か!?」




「無視って…碧空さんの気持ちは痛いほど伝わってるので大丈夫です。」




私は自信満々に答える。




「え!?…そうか。分かった。じゃあ、俺の気持ち忘れるなよ、ドジ女」





「はぁい…」



碧空さんは、こけたまんまの私をほってどこかへ行ってしまった…



分かってますよ…。



碧空さんは私のこと……




ただのドジでマヌケだから迷惑かけるなって言うんでしょっ…!




分かりきったことを改めて聞いてくるなんて。




ひどいなぁもう…。




でも…守ってやるって言われたし。



許してやるかっ。



私…今日のこと、絶対忘れない。






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