君の魔法がとける瞬間(とき)



私が学校に着くと、もうみんな来ているようだった。



扉越しに聞こえる、みんなの話し声や笑い声……。



私も、この中にいて


一緒に笑い合っていたんですね…。




本当に、私幸せだったんだなぁ。





「ふぅ…」


溢れ出そうな涙を抑え、私は部屋に入る。






「佑月!おはよ〜!」

「愛舞さん…」

「大丈夫か?佑月」

「陽斗さん…」

「昨日はサンキュな!」

「響さん…」



碧空さんは、私から目を逸らしたままだった。





「ねぇ響さん!昨日華乃ちゃんと何があったの〜!?」



「ちゃんと言えよ。幼なじみだろ」




「え〜どうしよっかな〜?」




やっぱり…みんなの顔を目の前にすると…



涙が抑え切れない………








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