君の魔法がとける瞬間(とき)

「あははっ！佑月〜真剣な顔して何言うかと思ったら…キモいこと言うなって！」





「響さん。本当なんです」





「おい……嘘だろ…」




「佑月………マジなの？」



陽斗さんは、私を見たまま何も言わなかった。



長い沈黙が続いた。



その沈黙を破ったのは…碧空さんだった。




「本当だ。こいつは女だ。俺は知ってた。黙ってて悪かった…でも、佑月は騙してた事、ずっと悩んでた。悪いと思いながらも…俺らと過ごす毎日は大切だったんだよ。
許してやれ、とは言わないが…分かってやってくれないか？」







「………碧空さん…」




助けないって言ったのにっ…




私なんか、ほっておいてくれていいのに………



どうして…これじゃ…



諦めようにも…諦められないじゃないですか…！









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