君の魔法がとける瞬間(とき)
「お前さぁ…さっさと俺の気持ちにぐらい、気がつけば………?」
「えっ……………?それってどういう…」
「はぁ…。お前みたいな鈍感ドジ女を相手にしてると気が抜けるよ。まったく」
私を離した碧空さんは、私と同じ目線になるように、少し屈んだ。
「碧空さん…?」
「いいか?ドジ女。
よーく聞けよ。お前は俺の気持ちを理解してるとばっかり思ってた。
だけど…俺が甘かった。お前はそんな頭の回転がきく奴じゃない。そうだろ?」
「はい…?」
私…どんどんけなされていってない?
ドジとか…鈍感とか…回転が遅いとか…!
でも………何にも言い返せない。
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