君の魔法がとける瞬間(とき)


「これは…夢??」



「馬鹿か。夢なんかじゃねぇ」


碧空さんは、私のほっぺをつまむ。




「いてててて…。本当だ…夢じゃないんですね…」




これは現実なんだと、分かっても…



まだ体がフワフワと宙に浮いているような感覚。




「お前は、俺が好きか?…てゆうか、好きじゃなかったら…しょうちしない」




「私は…○△※×&…」





「…は?なんて?」




「わ…私も好きです!大好きです!!」



言っちゃった…



恥ずかしい…!!!!


でも、ずっと言いたかった…。



言いたくて言いたくて…


でも言えなかった「好き」をやっと言えた。




「泣くな、佑月。お前はこれから先もずっと…俺の傍にいろ」




とめどなく流れる涙。


その涙を…そっと碧空さんは拭いてくれた。



「……はい!ずっとあなたの傍にいたいです」







_
< 243 / 338 >

この作品をシェア

pagetop