君の魔法がとける瞬間(とき)
「…すいませんっ…」
私の髪をくしゃくしゃにして…愛舞さんは笑った。
「この話は…もうおしまい!もう帰れ!明日からまた…俺とお前は兄弟だ。いいな?」
「はい…!分かりました…!」
そう言いながらも…
愛舞さんの隣から動こうとしない私を、
愛舞さんはそっと私の背中を押す。
「いいから!寄り道しないで帰れよ!」
歩き出す私を、愛舞さんは最後に呼び止めた。
「お前なんかなぁ!大キライ!……の反対だ!」
………ありがとう、愛舞さん。
そして……ごめん。
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