君の魔法がとける瞬間(とき)
ステージに上がる私たち。
「優勝、するといいな」
隣で陽斗さんが小声で話す。
「そうですね。優勝することを願います」
「ボタンを持つ約150人の皆さんいいですか!優勝はあなたの一票にかかっていますよ〜!
それでは!ボタンを押して下さい!!」
会場に設置されている、大きなモニター。
そこに、私たちの投票数が表示されることになっている。
ギュッ…と目を潰る私。
「さぁ…結果が出たようですね〜!それでは結果を発表して下さい!どうぞ!」
結果が表示された途端、キャーッという黄色い歓声が巻き起こる。
「これはすごい!断トツでエントリーナンバー21の優勝です!!どうぞ!真ん中へ来て下さい!」
エントリーナンバー……21?
私たちよね?
嘘っ……本当に優勝出来たの?!
私は…番号を呼ばれてもまだ実感が湧かないでいた。
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