君の魔法がとける瞬間(とき)


ステージに上がる私たち。



「優勝、するといいな」



隣で陽斗さんが小声で話す。



「そうですね。優勝することを願います」




「ボタンを持つ約150人の皆さんいいですか!優勝はあなたの一票にかかっていますよ〜!
それでは!ボタンを押して下さい!!」




会場に設置されている、大きなモニター。



そこに、私たちの投票数が表示されることになっている。




ギュッ…と目を潰る私。



「さぁ…結果が出たようですね〜!それでは結果を発表して下さい!どうぞ!」



結果が表示された途端、キャーッという黄色い歓声が巻き起こる。




「これはすごい!断トツでエントリーナンバー21の優勝です!!どうぞ!真ん中へ来て下さい!」




エントリーナンバー……21?



私たちよね?


嘘っ……本当に優勝出来たの?!


私は…番号を呼ばれてもまだ実感が湧かないでいた。




_
< 277 / 338 >

この作品をシェア

pagetop