君の魔法がとける瞬間(とき)
「教えてよハルさん。佑月に何の話があるの?」
私…?
私に何か関係があるの?
「愛舞…今お前には教えられない。佑月に話したら言うから…待っててくれ」
陽斗さんが立ち去ろうとする背中に、愛舞さんは言った。
「本当に言えるの?…………………………………………………好きだって」
その瞬間…陽斗さんの動きが止まる。
そして…私は…驚き過ぎて声が出なかった…。
「やっぱりね…。好きだったんだ。だからあんなに優しく…………
ちょっと待ってよ…じゃあハルさんずっと前から佑月が女だって気づいてたんじゃないの…?」
「……………………」
愛舞さんの問い掛けに、陽斗さんは何も答えない。
そうだったの?陽斗さん…
だから…あんなに優しく…いつも私を気遣って…。
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