君の魔法がとける瞬間(とき)



「そうか…分かった。でも佑月…行く当てないじゃないのか?」




「はい………。でも働きます」




「何を言ってるんだ!まだ高校生だろ!それだけは許さないぞ。キミは…アメリカに行けばいい。あそこには華乃ちゃんや、陽斗のお姉さんもいるからな。どうだ?」


私の浅はかな答えに、理事長は心配そうな顔をした。


そして、私にアメリカを薦めてくれた。



「アメリカ…ですか?」




「キミは英語が得意だろう?」



「えぇ…好きですけど…でもそこまでお世話になってもいいんですか?」



私が遠慮がちにそう言うと、理事長は私の肩をガシッと掴んだ。





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