君の魔法がとける瞬間(とき)



「浅香佑月!」



数メートル歩いたところで、碧空さんは私を呼び止めた。





「なんですか?」




「お前は…、これからもずっと、俺が好きか?」



少し距離があるので、なかなか聞き取れない。





「はい???」




「俺が……好きか?!」



碧空さんの大きな声に、そこにいた人ほとんどが、私たちに注目する。




「碧空さん…ちょっと声が…」




「いいから、答えろ」




「え……。はぃ…」



「なに?聞こえないぞ!」






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