君の魔法がとける瞬間(とき)

全校生徒の視線が私に集中する。



「え〜やだぁ…」


「あれが?」



想像を上回る反発の声。


愛舞さんの、ハートを強く持て、という言葉が頭をよぎる。





「キミたちに最初から彼を認めて貰おうなんて考えてない。ただ、いずれ分かるはずだ。彼の魅力、輝きに」



理事長の説得力のある話し方に、ざわついていた生徒達は黙る。



「佑月。挨拶をしてくれるかい?」



私は、この時、決めた。

理事長についていこうと。


何があっても、諦めないと。







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