君の魔法がとける瞬間(とき)




一人取り残された私を心配して、


たくさんの人が代わる代わる顔を見せてくれた。



それでも私は…、


笑顔一つ見せることが出来なかった。



そんな時だった。



コンコン――





「浅香佑月さん、いるかな?」




聞き覚えのない声。



誰…?


誰にも逢いたくないのに…


しぶしぶ玄関のドアノブに手を伸ばす。




「…はい?」






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