君の魔法がとける瞬間(とき)


「そんなことはないだろ。誰だって、最初は受け入れられないもんだよ。分からないからな。知らないのに好きだなんて言えないだろ?」




「はい…。こんな私でも受け入れてもらえるでしょうか……」



言った後に気づいた…。
今、とっさに私って言っちゃった………



「私?」


陽斗さんは不思議そうな顔してる。

し…しまった……。



「あぁ!ほら、みんなの前に出る時は私の方がいいと思って!練習してるんです!!」



私の苦しい言い訳が通じるはずもなく…。



「あはは。何かそっちの方がお前らしよ。俺の前では、私で構わないよ」



でも、返ってきた返事は意外だった。







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