君の魔法がとける瞬間(とき)
お昼、私は特別ルームでご飯を食べていた。
「お前人気者になって良かったな」
「いえ…私なんてまだまだです」
特別ルームには珍しく、私と陽斗さんの二人だけだった。
「ほんとに、陽斗さんは頼られてるんですね」
急に二人ってなると、なんだか緊張する。
「お陰で俺は、自分の心配も出来ないよ。お前も増えたしな」
ポンポン、と陽斗さんは自分の手を私の頭に乗せる。
「私は、陽斗さんに迷惑かけないように頑張ります!」
「頑張り…過ぎるな。見てて、すごく心配だ」
陽斗さんの顔が…急に近くなる。
「は、陽斗さん…?」
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