君の魔法がとける瞬間(とき)


「やっぱりな…」



もうダメだ…。

私は覚悟を決めて目をギュッとつぶる。



「ごめんなさい…!」





「お前は……………



……女、だな?」





私の嘘が何なのか、
はっきりと口に出されて
本当に碧空さんは気づいてたんだと知る。



「…………そうです」


もう、言い逃れなんて出来ない。




「ったく……。めんどくせ。で、どーすんだよ?佑月ちゃん?」




「…明日にでもでていきます。もう…ここにおいてもらう訳にはいきませんので」


自然と涙がこぼれる。



ごめんなさい。
ただ、それだけしか…
出てこない。






_
< 99 / 338 >

この作品をシェア

pagetop