暗殺者と姫の逃避行

「クックック。」





「どうしたの?」


いきなり笑わないでよ・・・。


「いや、普通姫ってのは服に変なこだわりあるもんだろ?それが殺し屋向けでいいって。」


そう言って笑うアラン。

確かに貴族以上の娘はプライドが高い、というより高飛車な子が多いから服なんかには五月蠅い。
一度着た服はきないとか安物は御免だとか。

私にはよく分からない。
勿論表向きは高級品が好きでおしとやかな姫だけど。

実際にはそれこそアサシンの女が来てるような服の方が動きやすいしデザイン的にも好みだ。


「じゃあこれ着ろ。俺は後ろ向いてるぜ。」


アランはこういう気遣いが出来るらしい。
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