ゆびきり
一章 最初のゆびきり
今日、私は、初めて付き合った彼にフラれた。





高校に入って、初めてのバイト先で知り合った私より5個も年上の彼。今まで、誰かと付き合ったこともなければ、恋愛すら知らなかった。










そんな私は、高1の時にカフェのバイトをしはじめた。そこで、私は、バイトの大学生の先輩に恋をしてしまったんだ。









優しくて、頼りになって、格好良い。










できの悪い私に、きちんと説明してくれる。









内気な私が、初めて男の人と話せた相手。









先輩に会うために、バイトを増やしたり、先輩と話すためにできるだけ、側で働いた。









そして、私はバイト帰り、先輩と二人で駅まで一緒に帰るチャンスが訪れたんだ。







ドキドキしながら、私は、何を話していたか覚えていない。でも、思いきって先輩に告白をした。





「せ、先輩、私、先輩が好きなんです。彼女とかいなかったら、付き合って下さい」





私は深々と頭を下げたまま、先輩の顔も見れずに固まる。









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