ゆびきり
リースにつく少し手前で梨由は車を停めた。







「今日はいきなりさらってごめんね、でも、日和と話して楽しかったよ。ありがとう」








「ううん、また、梨由と会えて私も嬉しい。番号交換できたし」








梨由は嬉しそうに笑って、私の右手の小指に梨由の小指を絡めた。








私は驚いて、梨由を見ると、気にしないで嬉しそうな笑顔のまま、





「ずっと、友達でいてね。私、日和しか日本でも友達いないから」






言い終わると、少し悲しげな笑みに変わった。








「あ、当たり前じゃん!」







梨由を安心させたくて、私は笑顔で梨由に強く言った。







自分にも言い聞かせるように。








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