ゆびきり
龍に一目惚れした梨由は、毎日龍の元に訪れていた。








そんな中、あるときリースに連れていってもらって、みんなと顔を会わせた。







始めは、詠士と梨由は話さなかったらしい。







梨由の瞳には龍しか映らなかったからだ。







そんなある日、詠士とリースで二人になったとき、初めてまともに話した。








「なんか、詠士と初めて二人になるね」








何も気まずさを感じていない梨由が詠士に声をかける。







「ああ」








詠士は、初めそっけなかったらしい。女たらしなイメージなのに、梨由には態度が違っていた。








何気ない会話を梨由がしていると、詠士が話を替えた。








「よく一人でしゃべっていられるな。お前、龍にあんなに相手にされてないのに、よく付きまとえるな」







詠士は、どんな冷たい態度をとられても引かない、そんな梨由が不思議でたまらなかった。







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