ゆびきり
七章 誕生日会
風邪も治り、いつもと変わらない日々に戻った。







梨由とも、あれから連絡はこない。私からもできず、ただ、たまにでるテレビで見かけるくらいだ。







会わない日々が続くと、なんだか、梨由と友達だなんて夢をみていたような、現実味を無くしていく。







11月11日まで、あと3日なのに、私はまだ詠士の誕生日プレゼントを買えていない。






詠士がものを欲しがるところなんて、みたことないし、何を渡したら喜んでくれるのだろう。







でも、今日こそは買わなくては!







そうおもい、かれこれ一時間もデパートをうろついている。







服なんて、好みわからないし、アクセサリーもなにか違う。







そんなとき、偶然通りかかった香水の店にたちよることにした。







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