ゆびきり
無事だということを聞き、私と詠士も顔を見合わせて安堵の表情になった。








そして、私と梨由と詠士は詩織ちゃんの病室へ行った。







梨由は椅子に座り、眠る詩織ちゃんの手を握っていた。







「よかったぁ…」







やっと、涙も止まり、穏やかな表情で梨由は詩織ちゃんを見つめていた。







愛情を感じる母親の顔。








「よかったね、梨由」








私は梨由の肩に触れた。







「うん、本当にありがとう日和、詠士」








やっと笑顔を見せてくれた梨由にホッとした。








「でっ?旦那の姿ないみたいだけど?」








詠士は不満そうに辺りを見渡しながら行った。









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