ゆびきり
その日の仕事終わり、私は、ふと、三年前に梨由と会った駅周辺を通ってみた。







相変わらず、いろんなストリートミュージシャンやアクセサリーの店や占い、三年前より増えている気がした。








そして、梨由がいた場所に辿り着くと、そこには金髪と茶髪の間くらいの髪色の色白の男性が座っていた。








それも、梨由と同じ、詩を売ってる様子だ。








「お姉さん、そんなとこで突っ立ってないで、近くでみてよ」








男は私に気づき、そう言った。








私は、オロオロとしながらも、恐る恐る近寄る。








近くで見ると、男の髪は襟足だけ長かった。








私は、男の前にしゃがみ、並べてある詩を見る。








そこで、私は、一番最初に視界に入った詩に、心を奪われた。








< 18 / 309 >

この作品をシェア

pagetop