ゆびきり
営業トークが上手いせいか、私が単純なのか、ドキドキしてしまう。








「じゃあそんな感じの詩書いてあげるよ」








「ありがとう…」







詩を書く彼は、真剣な表情で、笑顔のときと違い、男らしく見えた。







よくみると、眉毛や口にもピアスがついており、耳も少なくても5つは空いている。







怖くて一個もピアスを空けれない私は、彼のピアスを見ただけで寒気がした。








そして、見つめていると、突然顔をあげ



「そういえば、名前は?」








突然、目があい、話しかけられたことに驚き、私は、しりもちをついてしまった。









「キャッ、いった〜い」








そんな私を見て、彼は目を丸くしたが、次第に笑いを堪えなくなり、吹き出した。








「ぶっ、はははははは!しりもちとか…君、いいね」









私は、赤面して下を向くことしかできない。







こんな赤っ恥は久しぶりだよ…








< 20 / 309 >

この作品をシェア

pagetop